こんにちは shige です。
何か物を食べたり飲んだりしたとき
よく口にする「コク」とう言葉。
そもそも「コク」って何だろう?
どんな味わいなんだろう?
疑問に思ったわたくし。
早速調べてみました。
「コク」の意味やどんな味わいなのか知ってる方も
そうでない方も続きをどうぞ。
「コク」って何?
普段何気なく使っている「コク」という表現。
なんとな~く分かってはいるけど
あらためて聞かれると説明が意外と難しい言葉ですよね。
まずはいつもお世話になっている Wikipedia 先生にお聞きしてみると…。
コク味・コクとは食に対する感覚の一種である。
引用:Wikipedia
と、なんともザックリとした説明。
その後には「コク」に対する明確な定義はないとしながらも
甘味・うま味・苦味・塩味・酸味の五基本味の総称となってました。
加えて香り・食感・濃厚感・広がりなどを
併せ持った味わいと考えられているのだそうです。
簡単にいうと「舌で感じる味覚」と「香り」や「食感」など
すべての刺激によって感じ取る「複雑な味わい」ということなんですね。
語源的には「濃い」が名詞化した「濃く」や
中国で穀物が熟したことを意味する「酷」に由来すると言われています。
ちなみに「コク」に該当する英語はないそうです。
どんな味わいなの?
「コク」の意味が分かったところで
実際にはどのような味わいなのか見てみましょう。
コク研究の第一人者である女子栄養大学・西村敏英教授によると
「3つの基本要素」で表すことができるのだといいます。
それは「複雑さ」「広がり」「持続性」の3つ。
引用:女子栄養大学研究室ガイド
その1:複雑さ
野菜や果物をそのまま食べても呈味成分(※)や香気成分による
刺激の種類が少ないので「コク」を感じることは少ないと思います。
一方で素材を長時間加熱した場合や熟成・発酵させたものは
その過程で呈味成分や香気成分が多く生成され複雑さ(深み)を感じられるように。
例えばしょう油・味噌・チーズ・生ハムなど。
出来たてよりも2年・3年と熟成期間が長いものほど味の複雑さが増しますよね。
調理方法で言えば煮込み料理。
素材を煮込むことにより多種多様な物質ができてコクを感じるというわけです。
※呈味成分(ていみせいぶん):食品に含まれている味を感じる原因となる物質
その2:広がり
広がりとは「複雑な刺激が口の中で広がる感覚」のこと。
ちなみに香りの感じ方には
「鼻先香(はなさきか)」と「口中香(こうちゅうか)」の2種類あります。
バラの花の香りをかいでいい匂いと感じるのが「鼻先香」
食べ物を口にしたときに喉の奥から鼻に抜けて感じられるのが「口中香」
実は口腔内に広がる「口中香」により「コク」を感じているのです。
風邪をひいて鼻がつまっていると味を感じにくいのはこの理由。
子供のころ嫌いな食べ物を
「鼻をつまんで食べなさい」と言われた記憶がある方もいっらっしゃるかと…。
カレーを作るときにインスタントコーヒーを入れたりしますが
この隠し味といわれるものが「コク」を深める役割を果たしているのだそうです。
その3:持続性
持続性とは口の中に入れた食べ物の
複雑な刺激が「口腔内に長く残る感覚」のこと。
この「持続性」に関係している代表選手が肉などに含まれる「脂」
「脂」自体は無味無臭なのですが
調理過程でさまざまな物質が「脂」に溶け込み「コク」を感じるのだそうです。
カロリーが気になりますが
料理に「コク」を出すにはあった方が効果的ということか…。
ん~どっちを取るか悩むなぁ。
「コク」と「おいしさ」は違う!?
「コク」は昔から美味しい食べ物を表現する言葉として使われています。
日常生活のおいて「コク」と「おいしさ」を
同じ意味と捉えがちですが実は同義語ではないのだそうです。
これだけ聞くと「???」ですよね。
世の中には「コクがあっておいしい食べ物」がある一方で
「コクがなくてもおいしい食べ物」もあるからなんです。
例えばカレーやシチューなどの煮込み料理や
長期熟成させたチーズや生ハムそしてしょう油や味噌のような発酵食品。
これらは「コクがあっておいしい食べ物」
反対にスイカ・ナシなどの果物類や野菜単体の場合は
「コクがなくてもおいしい食べ物」
要は…。
味わいが単純で持続性や広がりがなく
主観的評価(個人よって異なる好み)は「おいしさ」
味わいに複雑さ(濃厚感)・持続性・広がりがあって
客観的評価(数値化)が可能なものが「コク」
このような観点から「コク」≠「おいしさ」なのだそうです。
確かに「このスイカは甘くておいしい」とは言いますが
「このスイカはコクがあっておいしい」とは言いませんね。
どちらもおいしさを表現する言葉であっても
同じ意味ではないということなんですね。
なるほど~。
まとめ
さて今回は「コク」について少しばかり深堀してみました。
わたくし自身も同じような意味合いでとらえていましたが
これからは違いを理解したうえで使うようにしたいと思います。
皆さんはいかがでしたでしょうか?
もしよかったら頭の片隅にでも置いておいて
いざという時にお役立ていただけたら幸いです。
それではまた!
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