こんにちは shige です。
突然ですいません。
あなたはインスタントラーメンお好きですか?
私は大好きです。
かなりの頻度でお世話になっております。
美味しいしすぐに食べられるのが嬉しいですね。
麺好きと言われる日本人。
今回は、インスタントラーメンを少しばかり掘り下げてみたいとおもいます。
インスタントラーメンとは?
英語では「instant noodle」と呼ばれています。
調べてみたところ、どうやら明確な定義がないようです。
Wikipedia には下記のように記載されてました。
一般に「瞬間油熱乾燥法または熱風乾燥法(ノンフライ製法)によって製造され、熱湯をかける、または鍋で煮る等でスープも同時に調理できる即席ラーメン」であるが、明確な定義がない。
「何のこっちゃ?」といった感じですね。
難しく書かれておりますが、わたくし流に解釈すると…。
「袋麺でもカップ麺でも簡単に作れる美味しいラーメン」と、こうなります(笑)
インスタントラーメンの発明者は誰?
日清食品(※)の創業者。
2007年(平成19年)に亡くなった安藤百福(あんどうももふく)さんでした。
「インスタントラーメンの父」とも呼ばれております。
安藤さんは1910年(明治43年)日本統治時代の台湾出身。
台湾生まれのため戦後は中華民国籍となるが、1966年(昭和41年)に日本国籍を取得します。
1948年(昭和23年)に中交総社(後の日清食品)を設立。
1958年(昭和33年)に世界初となるインスタントラーメン「チキンラーメン」を発売。
1971年(昭和46年)に世界初のカップ麺「カップヌードル」を発売。
発売当初の「チキンラーメン」と「カップヌードル」(引用:日清食品公式サイト)
※:日清食品の社名は「日々清らかに豊かな味をつくる」という安藤さんの言葉が由来になっている。
インスタントラーメンの製法
インスタントラーメンの製造方法は2つ。
「瞬間油熱乾燥法」と「熱風乾燥法(ノンフライ製法)」です。
どのような製法なのか詳しく見てみましょう。
瞬間油熱乾燥法
麺を油で揚げて作る製法。
いわゆる「油揚げ麺」のこと。
高温の油(150℃前後)で揚げることにより、麵の水分を瞬時に蒸発させます。
水分が蒸発する時に麺に微細な穴があくため、お湯を注ぐとすぐに軟化して食べられるようになる。
瞬間油熱乾燥法のメリット
●調理時間が短い
●非常時は過熱しなくてもそのまま食べられる
瞬間油熱乾燥法のデメリット
●油で揚げるためカロリーが高い
●時間が経つと油が酸化する
●油に由来する特有の臭いと風味が残ってしまう
現在では瞬間油熱乾燥法が、主流の製造方法となっています。
熱風乾燥法(ノンフライ製法)
文字通り油で揚げずに麺を乾燥させて作る製法。
いわゆる「ノンフライ麺」のこと。
高温の熱風(80℃前後)で30分以上乾燥させる。
熱風乾燥法のメリット
●「生麺に近い食感」が得られる
●スープの味を生かせる
熱風乾燥法のデメリット
●瞬間油熱乾燥法の麺に比べて調理時間がかかる。
●製造にコスト・手間がかかる。
熱風乾燥法(ノンフライ製法)は明星食品が1969年に開発した製法。
その後は、マルちゃん「正麺」や日清「ラ王」など他社へも広がっている。
インスタントラーメンの歴史
インスタントラーメンが誕生してから62年。
世の中の移り変わりと共に、インスタントラーメンも変わっていきます。
ここでは、その変遷を見てみましょう。
発売初期(1958年~)
はじまり
日清食品の「チキンラーメン」が世界初のインスタントラーメン。
お湯を注いで2分で食べられるのは画期的で「魔法のラーメン」と呼ばれていた。
うどん玉が6円の時代に1食35円の「チキンラーメン」は高嶺の花。
最初は売れなかったが、実際に食べた人の評判から注文が殺到するようになっていく。
「インスタント」が流行語に(1960年)
インスタントラーメンに始まり、インスタントコーヒー、即席カレーなどが登場。
一気に人気商品になり「インスタント」が、この年の流行語になった。
インスタントラーメン進化期(1960年代前半)
第一次発展期
急激な需要の増加に、多くのメーカーが市場へ参入。
品数の増加に伴い、消費者の間で味などの品質を求める声が高まってくる。
初のスープ別添えインスタントラーメンの登場
これまでは味付けタイプだったが、スープを別添えにするタイプが登場。
明星食品「支那筍入 明星ラーメン」、東洋水産「マルちゃんのハイラーメン」など。
手間はかかるが、他の具材も加えられるので爆発的な売り上げをみせた。
第二次発展期
新商品が続々と登場します。
各社による激しい価格競争・商品開発競争でインスタントラーメンが大きく成長。
1965年(昭和40年)になると生産総数が25億食に達するほどになりました。
●「日清焼そば」日清食品
●「エースコックのワンタンメン」エースコック
●「マルちゃんのたぬきそば」東洋水産
●「長崎タンメン」サンヨー食品
インスタントラーメン高品質化期(1960年代後半)
インスタントラーメンの多様化
従来のラーメンに加え、焼きそば、タンメン、ワンタン麺、和風麺と多様化。
この多様化は、品質改良・加工技術の向上につながり高品質化に拍車がかかります。
差別化商品の登場
各社とも他社との差別化を画策。
高品質化をキーワードに商品開発を進めていきます。
●「サッポロ一番」サンヨー食品:ガーリック風味 乾燥ねぎ入り
●「明星チャルメラ」明星食品:ホタテ味ベースのスープ 木の実のスパイス別添え
●「駅前ラーメン」エースコック」容量100gへ変更 乾燥野菜やスパイスなども添付
●「出前一丁」日清食品:ごまラー油付き
熱風乾燥法(ノンフライ製法)の登場
高品質化の波は、ノンフライ麺の誕生へとつながっていきます。
先陣を切ったのは、ダイヤ食品(明星食品の子会社)の「サッポロ柳めん」です。
この商品には、油脂分の旨味を補うために「液体スープ」の小袋が添付されていました。
その後、各社から続々とノンフライ麺の商品が発売されていきます。
●「中麺」明星食品
●「日清生中華」日清食品
●「来来軒」サンヨー食品
●「なま味ラーメン」東洋水産
●「麺生中華」エースコック
カップ麺の登場(1970年代)
カップ麺の登場
1971年(昭和46年)に発売された日清食品の「カップヌードル」
これが世界初のカップ麺となります。
容器は包装材・調理器・食器と3つの機能を兼ねる画期的なものでした。
このカップ麺の登場以降、袋麺と2大ジャンルになります。
カップ麺に「焼きそば」が登場
驚異的な伸びをみせるカップ麺に「焼きそば」が登場。
恵比寿産業の「エビスカップ焼そば」を皮切りに、他社も追随します。
どの商品も大ヒットとなる好調ぶりでした。
●「カップ焼きそばバンバン」エースコック
●「ペヤングソースやきそば」まるか食品
●「日清焼そばU.F.O.」日清食品
和風麺も人気に
焼きそば同様に人気を博したのが「和風麺」でした。
●「カップヌードル天そば」日清食品
●「マルちゃん・きつねうどん(後の赤いきつね)」東洋水産
●「マルちゃん・天ぷらそば(後の緑のたぬき)」東洋水産
●「きつねうどん」エースコック
●「カップスターきつねうどん」サンヨー食品
●「もち入りきつねうどん」カネボウフーズ
●「日清のどん兵衛 きつね」日清食品
インスタントラーメンの個性化と高級化(1980年代)
ご当地ラーメンの登場
この頃になると、各社から「ご当地ラーメン」が発売されます。
●「うまかっちゃん」ハウス食品:とんこつ味
●「九州ラーメンよかとん」サンヨー食品:とんこつ味
●「九州っ子」サンヨー食品:とんこつ味
●「九州とんこつラーメンくおーか」日清食品:とんこつ味
ハウス食品は「うまかっちゃん」を全国展開。
関西向けの「好きやねん」、北海道向けの「うまいっしょ」を発売。
明星食品は「ラーメン紀行」を発売。
「札幌編」・「東京編」・「大阪編」・「博多編」とシリーズ化しました。
インスタントラーメンの高級化
火付け役となったのが、明星食品の「中華三昧」シリーズ。
爆発的なヒット商品となりました。
これを受けた他社も高級志向の商品を発売します。
●「華味餐庁」東洋水産
●「麺皇」日清食品
●「楊夫人」ハウス食品
●「桃李居」サンヨー食品
インスタントラーメンついに世界へ(1990年代前半)
今やインスタントラーメンは、日本の「国民食」と言っても過言ではないでしょう。
インスタントラーメンの技術は、アメリカ・アジア・ヨーロッパにまで広がっています。
味も「しょうゆ」「みそ」「塩」とバリエーションが豊かになりました。
日本の「国民食」が、世界の「国民食」になろうとしているのです。
インスタントラーメン新時代(1990年代後半以降)
宇宙でも食べられるインスタントラーメン
スペースシャトル「ディスカバリー」で宇宙へ向かった宇宙飛行士・野口聡一さん。
無重力状態の宇宙空間で麺を食べている様子がニュースで紹介され話題になりました。
これは、日清食品とJAXA(宇宙航空研究開発機構)が共同開発。
宇宙食ラーメン「スペース・ラム」という商品です。
軟質密閉容器に一口サイズのめん3個とスープ・具材が入っています
スペースシャトルで安全範囲として供給される温度は70℃(国際宇宙ステーションは80℃)
この低温のお湯でも5分で食べることができます。
さらに、スープが機内に飛び散らないように「とろみ」をつけるなど工夫がされているのです。
こうした技術で、将来的に全く新しい商品を生み出す期待がもたれています。
参考:インスタントラーメンナビ
まとめ
今や、日本の「国民食」とも言えるインスタントラーメン。
「インスタントラーメンの発明者は誰?製法や歴史を徹底調査!」と題してお届けしました。
インスタントラーメンの発祥は日本でした。
製法は「瞬間油熱乾燥法」と「熱風乾燥法(ノンフライ製法)」の2つ。
そして各社の企業努力により、時代と共に変遷をとげてきたことが分かりました。
おかげで、私たちは毎日美味しく食べられるのですね。
インスタントラーメンラバーには嬉しいご当地ラーメンのセットがありました。
下にリンクをはっておきますので、よろしかったらご覧ください。
また、宇宙食として地球を飛び立ったインスタントラーメン。
宇宙飛行士たちの活動を食の面から支えています。
インスタントラーメンの更なる進化が楽しみです。
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